ツェルマットその2(5月23日) |
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雪も大切な観光資源 マッターホルンを背にして |
昨日のうちに列車でツェルマットに移動した。ウィスキーを傾けながら、車窓から見るスイスの街は、針葉樹と広葉樹がおりまざり、あたかも北海道の風景を眺めるようだ。
環境保全に配慮した観光都市ツェルマット
ツェルマットはマッターホルンへの登山口として有名な観光都市だ。しかし、駅前に観光バスが所狭しと並ぶ日本の観光地とは様相が違う。
この街への車の乗り入れは、基本的に禁止されているのだ。駅前広場に並んでいるタクシーは、すべて電気自動車。外部とのアクセスは唯一列車である。郊外に大型の駐車場が設けられており、人々はそこで列車に乗り換えて街に入ることとなる。とにかく空気がきれいで美味しい。アルプスの水は有名だが、空気と緑も世界に誇るものだけある。
ツェルマットは、世界中からスキーヤーがやってくる。そのため、観光資源としての雪が少ない年のために、人工降雪機(スノーガン)が備えられている。この人工降雪機は、大量の地下水を消費する代物だ。また、自然に逆らって雪を降らせれば、生態系に微妙な変化も現れる。そのため、地元の人の話では、台数制限も相当に厳しいものがあるらしい。
「環境保全のうえに観光産業はなりたつ」という理念をここでも見せつけられた。
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