地球温暖化防止条例プロジェクトの足跡 2007/6〜2088/6 HOSHINOTAKASHI

本会議での提案説明………



本会議場で提案趣旨を説明(08/6/18)

議員提案のため、知事は議会議論を聞くだけの立場。

後ろは、釣部議長

環境生活委員会で、自民党、公明党、共産党の質問に答える。右後ろは村井環境局長(6/19)

答弁するプロジェクト事務局長の高橋道議。左は事務局次長の広田道議

答弁するプロジェクト副会長の日下道議。右手前は同じく副会長の蝦名道議。環境生活委員でもある
 人類は今、かつて遭遇したことのない危機に直面しております。
 産業革命以降、私たちは二酸化炭素を、大量に放出することで、地球温暖化を進めてしまったのです。

 今から6千5百万年前、地球の主人公だった恐竜は、突然の環境変化により絶滅しました。
 大きな隕石の落下により、大量の砂塵が舞い上がり、地球を包み込んでしまったため、太陽熱が遮断され、地球の寒冷化が進んだことが原因という説があります。

 人類は、その逆の現象を人為的に創り出しつつあるのです。気候変動に関する政府間パネルによりますと、このまま温室効果ガスの濃度上昇が続くと、二千百年には、最悪の場合、地球の平均気温は四度も上昇すると予測されております。それは回復不能な事態とも言えます。しかも、この美しい星・地球は人間だけのものではありません。なんとかしなければいけない、これは人類共通の認識であります。

 世界全体の温室効果ガス排出量を減少させるためには、それぞれの地域で、主体的・積極的に行動することが求められていると考えます。

 こうした認識に立ち、全ての人々と力を合わせて、具体的な取り組みを進め、「脱温暖化社会」を実現するため、本条例を制定しようとするものであります。

 次に、条例案の概要について、ご説明申し上げます。

 構築しようとする制度の基本的な考え方は、「温暖化防止対策に積極的な道民や事業者の取り組みが、社会的に評価される仕組み」をつくろうということであります。

 この条例案には、道・事業者・道民・観光旅行者、4つの主体が登場します。

 道は、二酸化炭素の排出抑制や、吸収の目標値などを定めた、「地球温暖化対策推進計画」をつくります。さらに、事業者や道民向けのガイドラインとなる「地球温暖化対策指針」をつくることになります。

 二酸化炭素を大量に排出する事業者は、その排出総量・自主的に定めた削減目標を記載した削減計画書と、実績を知事に提出することとなります。
 知事は、これを公表します。

 なお、これらは国が義務づけている報告書のように、使用燃料の細部は記載の必要がなく、そのため公表しても、企業戦略等を類推されることはありません。

 道民には、環境物品を選択したり、エコドライブを行なうなど、日常生活の中で、温暖化防止に努めていただきます。

 観光旅行者にも、道民と同様に温暖化防止に協力をしていただきます。

 温暖化対策は、優れた自然・風土を守り、本道の魅力を向上させます。このことは、本道の観光資源の価値を高めることにもなりますので、旅行者の皆さんにも協力を、お願いする次第です。

 それぞれの主体に共通する取り組みを、申し上げます。
 再生可能エネルギーの利用を、可能な限り拡げます。

 森林の保全と整備を進めます。
 7月7日を、クールアースディと定め、様々な取り組みを集中的に行ないます。

 冬期の室内温度を20度以下に設定したり、夏期には、早朝の時間帯を活用する取り組みに努めます。

 輸送に関わる二酸化炭素の排出を抑えるために、道内で生産された農林水産物の積極的な消費、地産地消を、より進めます。

 以上が、登場する主体の責務ですが、この条例案の制度設計には、二つの柱があります。
 一つは、「報告と公表」です。すでに、それぞれの事業者は、産業別に設定された自主目標の達成に向け、努力をされています。しかし、意外とその中身は知られていません。

 本条例案は、努力の結果を公表することにより、社会的にその事業者が評価される仕組みとなります。

 二つ目は、知事による「認定と顕彰」です。
 地球温暖化防止に頑張った道民や事業者を認定したり、表彰したりすることで、その努力が報われる仕組みを制度化しております。


 以上、本条例案の趣旨と、概要をご説明申し上げました。

 サミット開会は目の前です。

 高橋知事は、開催地域の知事として、環境宣言を出されました。
 この宣言を、制度として担保する意義を、本条例案は持つものと考えます。

 宣言と条例、知事と議会が、車の両輪のごとく、一致協力をして、サミットを成功させるためにも、議員各位のご賛同をいただきたく、ご審議を宜しくお願い申し上げる次第であります。
HOSHINOTAKASHI 地球温暖化防止条例プロジェクトの足跡