HOSHINOTAKASHI


警察犬と身分保障


 名犬リンチンチンというテレビ映画を、子どもたちは毎週楽しみにしていた。アメリカの開拓時代、保安官とともに悪党と闘うシェパードの勇姿は、子どもたちの憧れであった。
 今の警察犬である。

 道警の警察犬は六匹。しかし意外と知られていないのが嘱託警察犬だ。契約している民間犬が、要請に応じて出動する。報酬は「パート賃金」だけ。
 東区にも、ユージン号という嘱託犬が一匹いるが、各種大会で活躍するなど極めて優秀である。その犬が尿道結石に。犬の場合、保険がないので手術料及び術後食など数十万円が飼い主負担となった。
 人間社会も高齢化が進む中、ボランティア活動がさかんに奨励されいる。市民がお互いに支え合う社会を否定はしない。しかし本来、行政が行うべきサービスを民間委託するなのら、しっかりとしたフォローが必要である。

 嘱託警察犬も、身分保証をするべきだろう。飼い主のためにも、事件解決によって恩恵を受ける市民のためにも。そして民間委託で経費節減ができる警察のためにも、である。
 パート料金だけではなんとも寂しい限りだ。


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